東京女子体育短期大学卒業後、セントラルスポーツ(株)に入社。インストラクターを経て、2008年に中高年対象のボディコンディショニング「スタジオKT」を立ち上げる。2005年～2011年まで草加市介護予防事業「高齢者筋力向上トレーニング事業」の指導とコーディネートを担当。現在は、地域包括支援センター主催の介護予防事業での講師や、フィットネスクラブ（株）ライフウェルのアドバイザーおよび指導者養成講座の講師、新潟県十日町市のコンディショニングセンター エリア・ドゥ21においても、指導者養成講座の講師を務めている。その他、東京の麻布教室・目白教室をはじめ各地でグループorパーソナルレッスンを行っている。幼児～高齢者まで幅広い年齢層への体操指導に定評がある。著書に『楽しい！若返りプラチナ体操』（学研教育出版）がある。

◆サステナブル体操

いつまでも、元気で、笑顔で、目標を持って

体が動くと、心も明るくなります。

高齢社会から超高齢社会に移行している今日、人にとっての幸せとは？と、改めて考えます。そう！やはり「元気で、そして笑顔で、いつまでも目標や目的の持てる人生を送っていること」ではないでしょうか。それには、健康でいること、健やかな心でいることがとても大切であることを、たくさんの高齢者向け運動（介護予防教室）に参加してくださる方々から学びました。

特に印象に残っているのは、平成１７年から指導にあたった要介護１・２と要支援１・２の方々を対象とした教室です。参加者は、病気による麻痺などや転倒による骨折やけが、圧迫骨折など、なんらかの問題によって機能低下に陥ってしまった方がほとんどて、動きにくい体であるために体も心も元気のない状態で始まりました。

しかし、運動プログラムを続けることで体は確実に変化し、目も輝いてくるようになったのです。出来なかったことが、少しずつ出来るようになり、生活も充実して、うれしい気持ちが心を弾ませ、見た目もどんどん若返ってきました。女性であれば、お化粧をされるようになったり、男性であれば、無口だった方が人生の先輩としていろいろなお話をしてくださるようになったりと、その体と心の変化の様子は、トレーナーである私も一緒に幸せな気持ちにさせてくれたのです。

◆体の部品は簡単に交換できないから

そんな私の運動指導のポイントは、ズバリ「姿勢の改善」です。

とにかく、高齢者から子どもまでどの世代の教室でも、良い姿勢を作るために必要な筋肉づくりから徹底して行います（詳しい内容は、これから本とDVDをゆっくり、じっくり毎日見てください）。すると、関節も動きやすくなりますし、筋肉もスムーズに動くようになるのです。

皆さん、体を家にたとえて考えてみてください。当然、年数が経てば家のドアやサッシは動きにくくなります。壁紙は汚れ、床もキシキシと鳴ってきます。でも、無理なく使って、ていねいにメンテナンスをすれば、多少古く見えても長く使うことができます。乱暴に使うと早く使えなくなり、あちこち交換が必要になるでしょう。けれども、人間の体の部品の交換はなかなか難しいものです。

ですから、私たちはまず、家のやぐらに当たる姿勢をしっかり整えて、いろいろな建具や部品に当たる関節あ筋肉を壊さないように、長く使えるようにすることがとても大切なのです。もし壊れかけたとしても、使い方を反省して適切な手当（運動）をしてあげれば、また使えるようにもなります。

◆さあ、はじめましょう！サステナブル体操

さあ、今日からそれぞれの目標を設定してください。「丸くなった背中をまっすぐにしたい」とか「もっと歩けるようになりたい」とか「山歩きがしたい」、なんでもOKです。そして、その目標へ第一歩として「サステナブル体操」を始めましょう。きっと、良い変化が見えてくるはずです。そうして体の基礎がしっかりしてきたら、次のステップとしてより体力アップのために、筋肉トレーニングやダンスを取り入れてもいいでしょう。

皆さん、一緒に目標に向かって頑張りましょう！

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