昨年9月に母校で高校1年生対象に「職業観セミナー」の講師をしました。このセミナーは生徒たちが自分の将来の職業について考える一助となるようにという目的で開催されます。
今年は医師、弁護士、会計監査事務所、マスコミ、メーカー、パイロット等々、幅広い分野で活躍する23人の講師たちが、それぞれの職業についてどう考え、何をしているのか、高校生活で大事なことは何かなどを話しました。
この日の様子を母校父母会HPに寄稿した文章を以下、ご紹介します。
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私はふだん、サステナブルBody コンディショニングトレーナー(サステナブル体操®/個人事業)として人の健康にかかわる仕事をしています。今回の職業観セミナーでは、「スポーツ」という分野で2コマの講義を担当しました。
まず、自分の将来を考える上で、生徒の皆さんに伝えたかったことは、「自分の働き方を自分軸で考え、人生を自分でデザインしてほしい。そしてほんとうの幸せと豊かさを手にしてほしい」ということでした。
そのために以下のようなことを伝えました。
●自分が一番大好きでワクワクすることを探してほしい。
●やる前にできない理由をいくつも探してあきらめるのではなく、どうやったら夢を実現できるかを考えてほしい。
●無限に広がる自分の可能性に向かって果敢にチャレンジしてほしい(万が一、実現しなかったとしてもそのプロセスが皆さんを必ず輝かせる)。
●人生何度もピンチがやってくる。そんなときは自分を飛躍させるチャンスだと思ってほしい。
●「できるかできないか」ではなく、「やりたいかやりたくないか」を判断基準にしてほしい。
実は私もこの学校の卒業生(12回生)。振り返ると、自分の人生において、いつもその根底には「茗溪魂」があることを感じています。まさに在校中、さまざまな経験を通して培った、「簡単には諦めない気力、体力、粘り強さ」、「チームでものごとにあたるときの協調性、リーダーシップ」、「一歩前に!の勇気とチャレンジ精神」が生きていまいます。
そしてもう1つ伝えたかったのは、「仕事をする」ことの意義です。仕事をするということは、ただ単にお金をもらうための手段ではなく、それぞれがそれぞれの持ち場で社会に貢献し、人同士が支えあうこと。また、自分や自分の家庭を豊かにすると同時に地域や国を豊かにすることだと私は考えています。「その仕事が自分の一番得意なことの延長線上にあれば、それほど幸せで素敵なことはない。ぜひ皆さんもそんな風に自分の将来を考えてみてほしい」と伝えました。
何かを始めるのに遅すぎるということはありません。今の私の仕事は、まさに茗溪生時代に思い描いていたものそのものですが、大学卒業後、ストレートにこの仕事に就いのかといえばそうではありません。かなりの遠回りをしています。けれども、「それまでの経験すべてに無駄はなく、今に全部が生きている」。そんなこともお話ししました。
後日、学校からいただいた生徒の感想文はどれもうれしいものでした。感想を読んでみると、職業観の部分だけでなく、実際のカラダ作りに関するレクチャーにも関心をもっていただけたようです。すべてはご紹介しきれませんが、抜粋してご紹介します。
・運動でパフォーマンスを向上させるためには体の芯をしっかりさせることが重要だということがわかった。また自分が運動の得意なことと人に運動を教えることは別で考えたほうが良いということもわかった。
・心に残る言葉が多くとてもおもしろいセミナーだった。できるかできないかではなく、やりたいかやりたくないかで物事を決めることが重要ということを知り、また自分の好きなことをして人々を幸せにする仕事なんてとてもすてきだと思った。
・色々なことにチャレンジしてひとつひとつ夢を叶えているところが本当にすごくて尊敬です。やりたいと思ったことに一生懸命取り組んでいる岸さんはイキイキしていた。私も自分のやりたいと思ったことを全力で頑張りたい。
・体を使ってわかりやすく話してくれたのでとても理解しやすかったです。色々な経験を積んでいてその行動力が素晴らしいと思いました。私も人に喜んでもらえるような仕事につきたい。
人生の先輩として、この学校の卒業生として、茗溪生の未来を応援しています。ぜひとも自分の花を咲かせ、人の役に立つ喜びを感じながら、それぞれの命を輝かせてほしいと願っています。 頑張れ、茗溪生!