臨済宗円覚寺派の横田南嶺管長のご著書を読みました。
「魂を震わせるような真民先生の言葉に私は何度救われたことでしょう」と述べられている横田管長。
ご本人の体験談を交えつつ、詩人、坂村真民先生の透徹した世界を通して‟生きる知恵”を与えてくれる本でした。
生きていると、乗り越えられなそうなほど辛いこともあるけれど、一寸先の光を信じて、二度とない人生を一日一日大切に生きたいと思いました。
坂村真民先生の詩、「二度とない人生だから」「念ずれば花開く」は有名ですね。
その他、真民先生の詩はどれも素晴らしく、「なんて深く透き通った言葉がこれほどまでに美しく紡ぎだされているのだろう」と感動を覚えるばかりですが、そんな中でも、私が好きな真民先生の詩は次の3つです。
【今を生きる】---------------
咲くも無心
散るも無心
花は嘆かず
今を生きる
【鈍刀を磨く】---------------
鈍刀をいくら磨いても
無駄なことだというが
何もそんなことばに
耳を借す必要はない
せっせと磨くのだ
刀は光らないかも知れないが
磨く本人が変わってくる
つまり刀がすまぬすまぬと言いながら
磨く本人を
光るものにしてくれるのだ
そこが甚深微妙(じんじんみみょう)の世界だ
だからせっせと磨くのだ
【鳥は飛ばねばならぬ】---------------
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
怒涛の海を
飛びゆく鳥のように
混沌の世を
生きねばならぬ
鳥は本能的に
暗黒を突破すれば
光明の島に着くことを知っている
そのように人も
一寸先は闇ではなく
光であることを知らねばならぬ
新しい年を迎えた日の朝
わたしに与えられた命題
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばならぬ
再来月3月3日には、主人が主催する「神渡良平人間学」が東京の白山にある龍雲院で開催されます。
神渡先生と横田管長のご高話を拝聴するのが楽しみです✨